シルバーペーパー

秘密結社「シルバーペーパー」

失敗する共同計画の建て方、あるいはその防ぎ方について

失敗する共同計画の建て方

こうだ:

  1. 自分一人ではプロトタイプすら作ることが出来ない規模のアイディアを出す

  2. 意思決定プロセスに関わらないレベルの人間を企画段階でたくさん集める

  3. 何も起こさないまま全員のモチベーションが下がり終わる

友達となにかやろうとして、失敗するみたいなことが多いので自戒を込めて。一人でも最悪形にできるようなものを作って、もう一人に共有するというところを発端にしないと、なかなか何かを共同で作り上げたりということは難しいように思う。特に考える程度の高い人ほどリスクにたいして恐れる傾向にあり、作業の途中で先が見えない状態に対してストレスとなり手を動かせず詰まってしまうようだ。

何かを企画するというとき、多くの人はそこの新規性を重視するようだが、実際にはその企画を行動に起こせるかどうかが企画の第一要件であろう。実行のない企画はむなしい。

よい企画には生贄が必要

何かを企画するというのは想像よりも難しくて、名前と概要だけ作って終わり、というような進み方は一般的にしない。名前と概要だけで自分の労力を無償で裂こうという人間はいないからだ。企画には常に痛みが伴う。痛みとは最初の漕ぎ出しを支えるイニシャルコストである。企画には常に痛みを引き受ける人間が必要で、それは企画者当人である必要がある。

だから最悪自分一人でもやる、という意識がないといけなくて、こういうものという方向性を見える形で打ち出さないと頭のいい人を動かすのは難しい。昔は自分一人でしか作業することがなかったので馬鹿にしていたが、ペーパープロトタイピングとか大事なのかもしれない。

お金を使って人を動かすのは簡単だと思うけど、無償で労力を割きたくないレベルのことをして幸せになれるのだろうか? わからない。もしかしたら多くの人にとっては金銭的なリターンでそこを補填できるのかも知れないし、やはりどこまでいってもそこを満たすのは不可能なのかもしれない。いずれにしても重要なのは「無償で」手伝いたくなるような企画は、大金を払って人を集めないと動かせないものよりもそれなりに価値がある可能性が高いということだ。

自分一人である程度計画を立ててみて、最悪一人でも動けるような状態にまでもいっていって、興味をもった誰かがいたらそこにジョインしてもらうというのが一番コストが少ない気がする。ただこのやり方が常に正しいとは言えない。そう考えると、いい企画者になるというのは実はものすごく難しいのだろう。

要約すると企画というのは自分一人でやるというところを前提として、人に手伝ってもらうという意識で立てるのが一番いい気がする。