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劇場版アイドルマスター考察…律子は何故踊ったのか

先に断っておくと、今回の記事は勢いで書き殴ったので多分読みにくい。てか感情が入り過ぎているような?その辺のバランス感も感想で教えてくれたらむしろ嬉しいが。

劇場版アイドルマスターを見た。いや、また見たのだ。累計8回目?9回目?まあ劇場で100回の猛者もフォロワーにいるのだしBD購入後の回数は自慢にもならないというか多分妥当だが、とりあえず内容に関する理解は95%くらいになったような気がする。要するに、今の自分がこれ以上繰り返し見ても新しく理解が深まっていく部分はあまりなさそうになった。

ラブライブ!2期13話を見た。余りのクソっぷりに放送直後にもほぼ見返さず、内容も(最後の歴史的クソ構成を除いては)忘れかけていたので、見返してみた。見返してみると内容は思った以上に忘れていて、クソ過ぎたが故に記憶を封印していたのでは無いかと思うレベルで だったので、途中「劇マスを見させてくれ〜」を連呼していた。なお、個人的にはキャラが好きなのでラブライブ!というコンテンツには頑張ってほしいし生き残って欲しい。アニメ2期13話がクソだったと言うだけなので、ラブライブ!全体をdisるわけではない。

前置きが長くなったが、そういう経緯で劇場版アイドルマスターの「まだ理解出来ない部分」について考えたくなった。今回のテーマはタイトルにもあるように、律子は何故合宿の最後にみんなと一緒に踊ったのかだ。劇マスの他の部分はそれこそ「ダメよ小鳥〜」くらいしか意味の無い台詞が無いのでは無いかというくらい作り込みを感じられる…くらい見たのだ。5秒ごとに止めて「この台詞はなあ〜」と語り出す。オタク。

律子は何故踊ったのか、という疑問そのものについて整理する。律子はこの作品において、赤羽根Pのハリウッド行きを先に知っており、「今回はプロデューサーに徹するって決めたんですから。」と赤羽根Pがいなくなったあとの765プロのことを考えている。しかし、合宿最後で赤羽根Pが突然「一緒に踊らなくて良いのか?」と言うと、上記の「今回は〜」の台詞を一度は言うものの、Pの押しとみんなの笑顔、亜美真美の声掛けに押し切られて一緒に踊る。その後、物語中盤赤羽根Pとの屋上のシーンでは「踊れるように気を遣ってくれたのは、嬉しかったですよ!」と言う。この流れがよくわからなかった。プロデューサーに徹すると言った律子は何故ライブに出演しないのに一緒に踊り、しかもそれを強く推してきた赤羽根Pに「嬉しかった」と言うのか。アイドルに未練があるのか無いのかよく分からない。このキャラ、どうしたいんだ?という疑問を一行にまとめて「律子は何故踊ったのか」である。

最初に考えたのは"律子Pに対するサービス説"だ。ラストのアリーナライブで踊れない律子をセンターにしたGO MY WAY!!を挿れるために、そういう脚本になったという説だ。秋月律子765プロの中でも"""深い"""(アニマスプチピーマン回、OFAストーリーetc)キャラであり、一定数のリアルプロデューサーさんがいる。その層が劇場版を観て楽しめるようにするために、中盤で律子が歌って踊るシーンを挿れたのでは無いか。

しかし、というかもちろんこれは即自分の中で否定された。まず、メタ的な視点で見るべきでは無い。劇マスはこのような視点に立つ必要無くキャラクターの行動全てに動機があり…要するに"生きている"感が凄い。よってこれを理由にしても解決とは言えないので却下だ。そういうご都合脚本じゃないのが劇マスの素晴らしいところである。そんなのはラブライブ!13話だけで十分だ。物語内のキャラクター同士の関係で答えを出して行こう。ついでに、ホンモノの律子Pは多分律子が踊らなくても大丈夫なはずだ。アイマスの"プロデューサーさん"は"""ヤバい"""。

次に考えたのは律子はアイドルに未練がある説。これは割と大多数の視聴者が辿り着く答えの気がする。プロデューサーに徹すると良いながらやっぱり本当はアイドルに未練がある律子…

これは、浅い。律子がもし本当にアイドルに未練があったとして、ハリウッドに行って欲しい赤羽根Pの前で、未練を証明してしまう言葉である「嬉しかったですよ!」を言うだろうか。プロデューサーに対して完全にマイナスになる言葉を、励ましとしてかける訳が無い。よってやっぱりこれも無いのだ。

では何故か。ここからが僕の答えである。なお圧倒的に正しい自信がある訳ではないのでガシガシ叩き台にしてTwitterなりコメントなりにいろいろ書き殴って欲しい。むしろ僕が納得出来る答えが欲しい。

765プロは個人がもうどこに出しても恥ずかしくないアイドル達として描かれているのと同時に、理想的な結束で結ばれた理想的な組織として描かれている。しかし、今回律子は一緒に頑張るアイドルではないのだ。しかも、プロデューサーとしては赤羽根Pが良いところを持っていっているため、律子とその他のアイドル達は距離が空く。これも劇マス物語内の隠れた問題だったのではないだろうか。律子が合宿の最後で踊ることで、余りにも簡単に解決されたせいで僕は気に留めなかったが、アレは律子という物語中で若干存在感の薄い765プロのメンバーが、大切でしかもアイドル達と距離の近い765プロのメンバーであることを再確認するイベントだったのではないだろうか。イメージとしては、集合から離れかけた点を再び集合に取り込むような、そんなイベントだったと思うのだ。

律子は悪い見方をすれば、劇マス時空ではアイドルとしてもプロデューサーとしても大した役割が無い登場人物…になるところだった。しかしこのイベントで、完全なプロデューサーでも完全なアイドルでもないことによる長所…アイドルとの距離が赤羽根Pよりも近いプロデューサーであるということを律子自身も、そして何よりアイドル達が再確認した。律子が踊らないと言ったときにアイドル達が笑顔でおいでよと言うあの流れは必要だったのだ。ただの「人の話を聞きなさーい!!」要員ではないことを、みんなで再確認出来た。つまり赤羽根Pは「気を遣った」のだ。だから律子は「気を遣ってくれたのは嬉しかったですよ」と言ったのだ。

ここからの、アリーナライブ控え室でのあずささんコサージュイベント、「私たちはいつも、律子さんと一緒ですからね」。ほんまありがとう。こう考えるとここで律子にコサージュを渡したのは、ずっと微妙なポジションなのに立場は上でみんなには厳しくしなければならず自己肯定感も薄くなっていたであろう律子に、アイドル達が心からいつもありがとうと伝えた本当に重要な欠かせないシーンと捉えることが出来る。形式的なお礼と感動シーンを適当にねじ込んだだけだと思ってた自分の浅さ………ほんますまん。

というわけで、律子は何故踊ったのかを考えると、劇マスには律子が主人公のサイドストーリーが隠れていたように思う。主人公多過ぎワロタ。本当神作品。律子の心理描写を詳細にしてREXコミック版の人とかコミカライズしてくれ〜と願わずにはいられない。頼む。以上。