シルバーペーパー

秘密結社「シルバーペーパー」

作文について教えるときに思うこと

このごろ、作文について子供に教えることが多いのだが、共通して見られるのが、文末に対する意識の低さもあるのだけれど、どうも話の盛り方が下手な場合が多い気がする。と思いました。

「と思いました。」みたいな末尾の重複は、やめろと言ってやめさせればいいし、言い換えを覚えさせればある程度のバリエーションの幅をもたせられるので、まあ子供のうちはさほど気にしなくても良いかと思うのだけど、共通して見られる致命的な欠陥というのを最近見つけた。それは時系列に対する妙なこだわりである。

私はよく子供に、文を書く上では嘘をついてとにかく見栄えをよくしなさいと教える。たとえば学校作文に限って言えば、単純で明快に論理の整合性の感じられる時系列に並んでいることが重要なのであって、別に本当に起こった時系列に並べる必要などないのである。

感動したという感情を本当に感動したタイミングで書く必要はない。読者が感動したと思ったと思えるタイミングならどこでもいいのだ。文章なんて嘘をついて何が悪いのかと教えるのだが、そこに引っかかりのあるようなので、子供にしては誠実だなあとボンヤリ思う。