シルバーペーパー

秘密結社「シルバーペーパー」

ネットの外側でおたくをやるということ

インターネットに依存しない、隠れおたく生活、というものを考えている。正確に言うと、インターネットに依存しないこと自体が目的ではなくて、テレビとかも見ない、そういうメインストリームの情報を断ったところでひそひそと陰でおたくを営む。何を目的としているかというと、結局世間というものの外側に行きたいのかもしれない。一次的な知識を増やしたい。

やはり、卑近な例で申し訳ないが、例えばTwitterとか、2ちゃんねるまとめサイトとか読んだ事のある人なら分かると思うのだけれど、ああいうサイトで手に入る知識は二次的な複製が殆どなので、まあそれは当たり前といえば当たり前で、そもそも一次的な情報は外部から得られるわけではない。誰でも手に入れられる知識は、まさに誰でも手に入れられるがゆえに、誰でも手に入るのである。検索エンジンでアクセスできるような知識は皆が知っている知識でしかなくなった。

ネットに落ちてる情報の限界というのは、まさにそういうところで、昔のようにネットが可能性を切り拓いていたような時代は、とっくに終焉を迎えつつある。

ネットの外側に出るということ、結局私がブックオフで誰も知らないようなマンガを漁ったりするのもそういう部分があって、ウェブはもはや「ウェブ上にないものを探すためのツール」にするべきではないのか、といつも考えている。存在する情報全体に対する補集合に価値を感じている。

不便といえば不便だけれど、スマホでしかインターネットに接続できないという、節度ある、現代において隠居的ともいえる今のおたく生活はとても気に入っているし、これからも完全なスタンドアロンに逃避するのではなく、差分抽出ツールとしてのネット、を使って生きていきたい。