シルバーペーパー

秘密結社「シルバーペーパー」

よくわからないメモ

画面上に表出される形状は物体の裏側の構造によって規定される。たとえばプリミティブな要素として純粋なあるパーツを構成する線について考えるとき、それをどのように配置してどのように組み合わせるかは常に画家の問題となる。眼窩の凹みについて考えるとき、しばしば奥行きを見ろと教わるが、奥行きとはなんであるかについては教えてもらえない。たとえば我々はしばしばあごが尖っている、というような表現をするが、これは実のところ何を意味しているかについてはほとんどの人間が考えていないようである。 物体の3次元的な形状というのは、相対的な表現である。彫刻家は手でそれを学ぶが画家はそれを見る必要がある。本来三次元空間に存在する物体を二次元の形状に落とし込むということは、ある視点から見たときにシルエットとシルエットがどのように縮小されていかなる論理によって組み合わされ表出されるかという問題である。この線は何を起点として発生して、どのように、あるいはいかなる理由によってこの角度によって湾曲し、何を基軸にして配置され、組み合わされるのか。この問いについて答えるためには、物体の背後にある的確な三次元形状に対する理解が不可欠である。