シルバーペーパー

秘密結社「シルバーペーパー」

自分を肯定しながら移動することについて

特に意味もなく移動する生活を送っている。人の家を転々としている。自分の家を行ったり来たりする生活。

移動するというのはつまり自分が主体となって自分の意思によって公共交通機関等を使い一定の目的地へ向かう行為のことである。今まで外出が苦手だった時期があったり、逆に移動していないと落ち着かないような時期もあった。今は後者だと思う。

悩みに悩んだ結果、として、移動に目的や意味は要らないと思う。ただ移動という行為自体が楽しい、理由なんてそれだけで十分だと思う。昔はいつも、行き慣れた同じ場所にしかいけない、そんな自分に嫌気が差すことが多かった。行き慣れた本屋めぐりも時間つぶしの片手間に過ぎない。欲しい本もなくなんのために行くのか。

そんなことはどうでもいいのだ、と最近は思う。移動して、見て回って、それが楽しいならルーチンワークだろうがなんだろうが移動の価値に変わりがないのだ。時間の無駄とか何もえるものがなかったとか、そういうたぐいの罪悪感を常に抱えていたーーでもそれは本質的には何の問題でもないのだ。罪悪感を覚える必要するすらなくて、ただ移動し続ける、それ自体十分に身体性を持っていて、それ自体が価値のある活動だと思う。

どうも遠くに行きたくなってきたので、唐突に消えるかもしれない。

長くてだるい人生

命がけでやりたいことはあるにはある、だけど、今すぐそれをやりたいか、と言われると別にやりたくない、あー家でゴロゴロ酒でも飲んで寝っ転がってたいなーみたいなことが往々にしてあって、そのたびそれは本当は自分にとって別にやりたいことでもなんでもないのではないかとか、そういうふうに考えてしょっちゅうだるくなる

天元突破グレンラガン全部観たので感想文でも書いとくか

今さら、もろもろの事情で避けてきたグレンラガンを観た。

都合前半(~16話)後半(17話~)を別の日に観たので、というか、最初1クールだと思ってたらさすがに27話は一日で見れなかった。それぞれ別の日に書いた感想文をそのまま載せてます。

あらすじ

ガンメンと呼ばれるロボットと獣人と呼ばれる操縦者たちによって、地下に閉ざされていた人間たち。主人公のカミナとシモン率いるグレン団は、再び地上での生活を取り戻すために戦う。

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これが前半のあらすじ。

まずは前半を見てみた

グレンラガン、最初の数話はまあまあまあ、悪くはないけど言うほどでもなくない?という感じで流し見してたんだけど、某4話とかいう峠(グレンラガン#4 評判悪いし本当に面白く無いんだけど、この面白くなさは画面が下手くそとか悪いとかいうせいじゃなくてむしろ画面はいい方というかそんな感じだし、やはり脚本が酷い)を超えてからは一気にブチかましてる。

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まあ勢いだけのロボアニメで深いかというとうーんという感じだけど、とにかくスタッフの豪華さでばんばか動く画面見てるだけで自分もガイナ立ちしながら登場してーみたいな、手とかドリルにしてえみたいな、合体とか変形できそうだしメカになった気分になれるし今なら頭から光線とかエフェクトとか出そう。

いや、そんなことはどうでもよくてニアが、ニアがかわいいんだけど。なんだこれは。ニアかわいい。ニアめっちゃかわいい。人にグレンラガンってどうって聞かれたら今度から「メカが馬鹿みたいに暴れて、ニアがかわいいアニメです」って答えていきたいという感じ。

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錦織の描いた設定見つけたんでジロジロ見てるんだけど、これもろ星井美希のプロトタイプという感じである。それにしてもニア、特に髪の毛ロングVer、描く側からしたらこんな難しいシルエット取れないんだがって感じで嫌だろうな。キャラ設定画の中に「ふんいきでかわいくピョンピョンはねさせて下さい」とか書いてあるし。ぶん投げかよ。

あー空色デイズ最高。(以下軽くネタバレ注意)

これってトップ2!だよね?

後半見終わった。超複雑な心境。すごく面白かった、けどニアが不憫でしかたない。

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花とアリス殺人事件のロトスコについて

花とアリス殺人事件を見てきた。話の感想は省略、映像見てきた率直な感想としては、ロトスコ意外に合うなという感じで、というかカットに求められる動きの質ごとに相当な向き不向きがあるなあと思った。

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横から見た走りのカットとかすごく良くて、フルコマで動かした時に単純に中割っただけじゃ拾えないようなレベルの動きをスローモーション映像でハイディティールに落とし込んだ感じがあって良かった。あとは冒頭のカットはかなりインパクトがあって、期待感があった。スローモーション演出が数箇所使われていたけど、映像としてのインパクトはそれなりに出せていると思う。

一方でまだ不気味だなと思う箇所もいくつかあって、人によってはまだまだ苦手に思う人も居るかもなあとか、Peeping Life思い出したりしてちょっと笑いそうになったんだけど、まあそこら辺は人によるかなーと。会話中のモーションなどは普通のアニメーションの3コマ(開き口閉じ口とその中間)をぱたぱたするようなのに慣れてると、動きのなかに首かしげやらなにやら詰め込みすぎてて変な風にも感じるし、そういった意味で気持ち悪い部分とかもあるにはあった。

総括すると、全体として、惡の華ほど悪目立ちもしていないし、そういった点含めてよかった。ロトスコにはかなり可能性感じたし、純粋な手書きだけでリアル追ってく90年台みたいなやり口はいい加減捨てて、技術面で完全に停滞したリアル系の流れにそろそろロトスコ+CGで一石投じて欲しい。こんだけ大衆にカメラが普及したのに未だにイメージだけで起こすのは限界だと思うし、そういう次元に突入してる。

メタ認知の非可逆性

「ある行為をするということ」に対して自覚する類のメタ認知能力は人間にとって重要な能力であることには違いないが、そういった種のセルフモリタニングを行うことによって失われてしまうものがあって、それは一種の、おそらくは情熱とかそういうたぐいのものである。

一度ある物に対して任意段階のメタ的な状況を自覚してしまうと自覚する以前の状態には戻れない。もちろんそれによって得ることのできるものは大きい。課題遂行能力や学習能力の向上。ただ、情熱は奪われる。なぜならそれこそがセルフモニタリングの根幹にあるからであり、メタ認知という行為そのものに直結しているから。このリスクは大きいと思う。

新薬・ベルソムラ体験記

オレキシン受容体拮抗薬、ベルソムラ。2014年11月発売。

Tmax: 1.5hr
T1/2: 10.0±1.0hr


  • 1時間半:あまり変化なし。多少眼のピント合わせるのが遅くなったかなという程度。
  • 2時間:煙草吸いに外に出たら幻覚が発現してビビった。柱・パイプ・エアコンの室外機が動物みたいな物に見える、雨音が人の歩行音とかに聞こえるなど。また、追いかけられている妄想などを含む、激しい恐怖心あり。いずれも薬によるものだと思われる。
  • 2時間15分:おそらくこの辺が一番効いてた。全身麻酔のグワングワンする感じ、耳鳴り、目眩。ピント合わせるのが明らかに遅い感じ、思考が鈍る感じ。布団に入る。
  • 5時間:この辺で中途覚醒あり、悪夢+金縛り。強烈。
  • 6時間:起床。まだ脳が覚醒していない感じがする。端的に書くと、眠い。
  • 6時間半: 頭が冴えてきた感じがする。特にその他の感覚は無し。

睡眠の質としては、何も服用しないで寝た場合と比べて小〜中程度劣る。睡眠時間としては、明らかに短くなる。

結論としては、普通の人間はベルソムラを飲むべきではない。マイスリーベンザリンロヒプノールなどの古典的な睡眠薬の併用でも効かない場合、かつ、抗精神病薬を使えない場合に、本剤に切り替えるべきだろう。

ヤバい薬だと思うし、3年くらいで規制されそう(適当)。

装甲騎兵ボトムズは最高だし、ロボットアニメも案外いけるかもしれない。

私は別にロボットもののアニメが好きではないのだが、どうやら認識を新たにする時が来たかもしれない。

はまった。完全にはまった。

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装甲騎兵ボトムズを観た。ボトムズは1983年4月から1984年3月末まで放映されたサンライズのロボットアニメで、今の10代20代でも名前だけは聞いたことのある人も多いかもしれない。「サンライズ最高傑作」の評もある、そのくらい伝説的な作品である、というのは受け売りで、筆者はまったく知らなかった。たまたまTSUTAYAでレンタルビデオを探してた時に一時の気分で借りてみただけ。しかしこれが最高だった。

ストーリー

コピペより抜粋

■一般人の認識

ガンダム:安室とシャーがたたかう話

エヴァ:パチンコ

マクロス:歌う

ギアス:知らん

ボトムズ:アストラギウス銀河を二分するギルガメスとバララントの陣営は互いに軍を形成し、 もはや開戦の理由など誰もわからなくなった銀河規模の戦争を100年間継続していた。

その“百年戦争”の末期、ギルガメス軍の一兵士だった主人公「キリコ・キュービィー」は、 味方の基地を強襲するという不可解な作戦に参加させられる。

作戦中、キリコは「素体」と呼ばれるギルガメス軍最高機密を目にしたため軍から追われる身となり、 町から町へ、星から星へと幾多の「戦場」を放浪する。

その逃走と戦いの中で、陰謀の闇を突きとめ、やがては自身の出生に関わる更なる謎の核心に迫っていく。

絶対嘘だろ。*1

現地調達の美学

ここからすごい個人的な感性の話になるのだけど、量産化されているものの縛りの中で戦うのってすごいカッコいいと思っていて、どういうところがかっこいいのかというとまだ説明できない。ただ、その辺に落ちてる量産型のスコープドッグに乗り込んで壊れたらサクサク乗り換えていくというのってすごいある種の職人的な美学、そういう気質を感じさせられる。

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主人公機があると確かにかっこいいし、目立つんだけど、おもしろくない。チートされてる感がある。だけど、この主人公は普通に敵をATとよばれるメカから引きずりおろして乗り込んだりする。圧倒的な現地調達。物にこだわらず淡々と自分の能力と判断力だけで勝っていくの、半端なくむせる。

みたいなわけで、一つのものに執着しないのってそれはそれで立派な美意識だと思う。超むせる。

ボトムズ、自分と同等の機体に乗った奴との1対多の対決がメインになってくるんだけど、序盤は本当に主人公が拷問されたりふんだり蹴ったりの状態から始まるのに、後半になるにつれてどんどんインフレしていって、もう敵何千何万を一人で殺しに行きはじめたりする。最高。

ただし、主人公、チートクラスの知能と体力を持っていて、かつそういう目的遂行のための淡白さみたいなのが組み合わさるのがすごくいい。

とにかく、最近は、時を同じくしてボトムズをみた人間が集まって、ボトムズごっこにいそしんでいる。いい年をした成人男性が片膝をつきながら「キュイーーーン」などと絶叫しながら滑るメカの真似をするの、恐ろしいのでやめたい。

ちなみに、筆者はOVAを見るか迷っている。

*1:このコピペ、初見のときは意味がわからなかったが、今見ると普通に笑う。