前向きな死を検討している、と言えるのかもしれない。

30歳になったら死のう。と覚悟を決めてみると、急に将来に対する閉塞感がなくなった。

もともと子供の頃から20歳になったら勝手に死ねると思っていたのだが、ぜんぜん事故も事件も起こらなかったし、勝手には死ねなかったわけで、そのころの私にとって死なんて将来に対する絶望が見せた幻でしかなかった。ま、そのあとに実際に健康を失って死にそうになったら本当に怖かった。なにはともあれ、死ぬということに対する覚悟が圧倒的に不足していたと思う。この感覚は実際に死にそうにならないとわからないものかもしれないけれど。
というわけで、実際に30ぴったりで死ねるとは思ってはいないけれども、それくらいになったら自殺という手段も切り札としてありだな、とは思えるようになってきた。長生きなんてしようと思うのが世の中の多くの人にとって根源的な不幸なのかもしれない。30で死ぬとなると、年金も受け取れないし、堅実な将来設計もなにも自分とは何も関係がなくなったわけで、最近は好きなことを適当に片っ端から試して遊びながら生きよう、みたいなことを考えている。とりあえずそれまで死にたくはないし、健康でありたいし、そういう意味で、前向きな死を検討している、と言えるのかもしれない。